先週末、gallery Main で開催中の「セイリー育緒 写真展“ 45min. ”」を観てきました。
150年前の大火に耐え、現在もその姿を残す土蔵。わずか三メートル四方の闇の中、舞踏家・今貂子氏の舞踏を収めた写真が展示されています。
gallery Main のウェブサイトでアイキャッチになっている写真を観て「これは行かねば」と感じたのですが、実際の展示ではその直感を遥かに超える衝撃を受けました。
展示会場を出てからずっと(本当にずっと)、あの空間で感じたものをどう言葉にすればいいか考えていますが、まだまとまっていません。たぶん、この先もまとめられないまま、心のなかに残り続けるだろうと思います。
ぎりぎりまで絞り込んだ照明の中、決して大きくはない、むしろ小さい写真がずらりと並んでいます。
その一枚に目を向けた瞬間から、まさに今、今貂子氏の舞踏を目撃しているかような緊張感が押し寄せてきました。
一枚ずつじっくり観て、全体を見渡して、またじっくり観て……何時間でも観ていたい衝動を抑えつつ、いったん切り上げ。
すぐ隣の Lumen gallery で開催中だった「加地猛 個展 ママン」へ移動。
こちらの展示も面白くて、思うところがあったので後日記事にしようと思っています。
で、再び「“ 45min. ”」へ。
どうしても去りがたく、なぜこんなに惹きつけられるのか、わけがわからないまま、来週末も時間を作って見に行こうと決めたところで納得できました。
とにかく、もう一度観ておきたい。
会場入口には、なんとセイリー育緒氏ご本人がいらっしゃいました。
前日にあった「対談:セイリー育緒(写真家)×今貂子(舞踏家)」は残念ながら行けず、ご本人がいらっしゃるとは思わなかったので、かなりテンション上がりました。
展示にすごく感動したことはもちろんですが、カメラのことについても……お聞きしたくて、でも緊張してしまって不審者丸出しで。あわわ…
じつは、セイリー育緒氏のお名前を知ったのは、古いカメラ雑誌の小さな記事でした。
カメラ修理をする写真家がいるということで気になっていたのですが、その雑誌にあったURLはすでに使用されておらず……
頭の片隅に引っかかったまま、ある日、カメラのワークショップかなにかの情報がFacebookに流れてきて、そこにお名前を再発見したのでした。
で、現在は京都(!)で活動されていること、カメラ修理も続けられていることなどを知りました。
私が所有しているカメラは、いずれも大衆向けの大した価値もないシリーズばかりですが、思い出の価値はまた別で。
中学生のときに初めてシャッターを切ったCANONを、一度診てもらいたいと思っていたのでした。
近いうちに、ぼろぼろになったCANON持って訪ねたいと思います。
はっきり言って、お金をかけて修理するようなものじゃないし、ジャンクとしても価値が無いかもしれないけど。
とにかく、一度診てもらえたら、たとえ駄目でも諦めがつくかな。
いつもにまして、とりとめのない記事になってしまいました。
「セイリー育緒 写真展“ 45min. ”」は6月11日(日)まで。
今貂子氏の舞踏は「京都 舞踏館」で、毎週木曜に公演。
詳細はウェブサイト「KYOTO舞踏館上演作品 「秘色(ひそく)」」で。
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